リハビリテーション科

<診療内容>
 リハビリテーション科では回復期リハビリテーション、生活期リハビリテーションに関わる診療を幅広く行っています。

<入院リハビリテーション>
 脳卒中や骨折の手術後など様々な疾患に対して、回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟等での入院リハビリテーションを行っています。リハビリテーションと並行して、ご家族やケアマネージャー、介護保険サービス事業所等とも連携し、退院後の生活の支援も行っています。
 また自動車運転再開希望の患者様に対し、必要に応じてドライブシミュレーター等の専門機器を利用した評価・訓練や、臨床心理士による高次脳機能評価も行っています。復職を目指す患者様に対して、産業医資格をもつ医師や両立支援コーディネーターの研修を修了したスタッフの所属する就労支援チームによる支援も行っています。
 必要に応じて、退院後もリハビリテーション科外来でフォローさせていただくこともあります。

<義肢装具の作成>
 義肢装具士・リハビリスタッフと連携し、脳卒中後の麻痺等に対する装具の作成や、事故や病気などで四肢の切断となった患者様に対する義肢の作成を行っています。作成後のフォローや修理・更新も専門外来(義肢装具外来)で行っています。義肢装具作成については、病気の原因や作成時期により使用する制度が異なるため、医療相談員(MSW)も必要に応じて関わらせていただきます。

<ボツリヌス療法>
 脳卒中や頭部外傷等でみられる後遺症の一つに痙縮という症状があります。痙縮とは筋肉の異常な緊張が生じ、手足が動かしにくくなったり、勝手に動いてしまう状態のことです。痙縮を改善させ、関節運動を行いやすくする治療法に、ボツリヌス療法があります。ボツリヌス療法では、ボトックスやゼオマインという注射薬の筋肉注射を行います。
 ボツリヌス療法は集中リハビリとの併用で効果が上がるため、原則として入院で行っています。当センターでは電気刺激装置を用いて目的とする筋肉を確認しながら注射を行います。入院の翌日に注射を行い、その後集中的リハビリ訓練を行います。入院期間は2週間から3週間程度を目安としています。薬の効果は平均3~4ヶ月続くと言われていますが、個人差があります。
 ボツリヌス療法を希望される方は、専門外来の予約をとり受診してください。治療ができるかどうかは、適応基準に則って担当医師により判断されます。専門外来の予約については当院地域医療連携課までお問い合わせください。

<rTMS治療>
 rTMS治療(反復経頭蓋磁気刺激)とは、専門医療機器を駆使し、頭皮上から8の字コイルを当てて磁場を発生させることにより脳を活性化させ、脳卒中で麻痺した上肢(手)の回復を促していく新しい治療法です。近年、このrTMSによる脳の活性化と集中的リハビリを組み合わせた治療法が脳卒中後の上肢麻痺改善に効果があることが報告され、当センターでも2012年よりこの治療を開始しています。
 rTMS治療目的の入院は、通常約2週間のプログラムで行っております。入院後は毎日1~2回のrTMS治療(1回通常20分間)を受けていただき、同時に集中的なリハビリテーションを行います。
 rTMS治療を希望される方は、専門外来の予約を取り受診してください。治療ができるかどうかは、適応基準に照らし合わせて担当医師により判断されます。担当医専門外来の予約については当院地域医療連携課にお問い合わせください。

担当医(常勤医)
名前役職卒業年次専門医・指導医など
片井(かたい) (さとし)診療部長
リハビリテーション
部長
平成3年日本神経学会専門医・指導医
日本内科学会認定内科医
日本リハビリテーション医学会専門医・指導医
吉村 智樹(よし)令和2年
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