<診療内容>
1.当科では、通常の呼吸器診療も行いますが、呼吸リハビリに力を入れて、病気の早期から切れ目なくリハビリを提供します。
・急性期病院から鹿教湯病院の呼吸リハビリテーションへ
急性期病院で、肺炎やCOPDの急性増悪 肺線維症で治療した後、体力が落ちてしまい、すぐに在宅生活に戻れない方に、鹿教湯病院にご入院いただいて呼吸リハビリを行います。この急性期病院から鹿教湯病院への入退院が円滑にいくように「信州COPD連携パス」が用意されています。連携パスの利用で、全入院期間の短縮やリハビリ効果が上がっています。
・鹿教湯病院から在宅リハビリテーションへ
鹿教湯病院入院中では、リハビリスタッフによる運動療法に加えて、病気の仕組みの理解(呼吸器学習)や薬の説明や吸入薬の使い方(薬剤指導)、食事療法(栄養指導)、医療費軽減になる福祉医療の申請(身障手帳や特定疾患の申請)、介護保険サービス調整を支援します。リハビリによって、せきや痰、呼吸困難がおさまり、自宅に退院する目途が立った時に、リハビリスタッフや訪問看護師、医療相談員(MSW)が、ご自宅での生活が安全にできるように、ご自宅の手すりや段差を調べ、家屋改善を支援します(退院前環境調整)。退院時には訪問リハビリや訪問看護、介護保険の各種サービスを効果的に受けられるように調整します(サービス担当者会議)。
・在宅リハビリテーション
在宅で安定した生活を過ごせるために、病状が不安定な患者さんや在宅酸素療法(HOT)、非侵襲的陽圧呼吸装置(NIPPV)を使用している患者さんにリハビリや訪問看護を行います。また、病気の最終段階をどのように対処するかについても積極的にご家族とともに相談や支援を行います(ACP=人生会議)。
・呼吸器外来
呼吸器疾患の新規患者の受け入れや慢性期の患者さんのフォローを行っています。看護外来を開設しており、慢性呼吸器疾患認定看護師が患者さんの病気の説明やお悩みに丁寧に支援します。外来で通院リハを受けることもできます。
・長期入院
在宅酸素療法(HOT)、非侵襲的陽圧換気(NIPPV)、人工呼吸器装着の患者さんは長期入院が可能です(医療療養病棟、難病施設など)
2.睡眠時無呼吸症候群の診断と治療を行います。
睡眠障害によって、日中の仕事中や運転中に眠くなったり、起床時に頭重感や頭痛を感じる方に、睡眠時無呼吸症候群の診断と治療を行います。肥満によって睡眠障害が生じる場合がありますので肥満解消についても相談を受けつけます。
3.誤嚥性肺炎の診断と治療を行います。
誤嚥性肺炎の患者さんに入院治療を行います。また、誤嚥性肺炎の予防のために、歯科医、言語聴覚士、栄養士など多職種スタッフが嚥下指導を行います。
4.健診で異常を指摘された方の精密検査を行います。
市町村の肺がん健診や人間ドックで異常所見を指摘された方に精密検査を行います。
5.呼吸器内科の対象とする患者さん
・息切れを感じる方です。
慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎(肺線維症)など
・喘息(ゼーゼー、ヒューヒューと息をする)で苦しんでいる方です。
気管支喘息など
喘息教室を開催(喘息の仕組み説明、発作予防、吸入薬の使い方)しています。
・咳や痰で苦しんでいる方です。
慢性閉塞性肺疾患、非結核性抗酸菌症など
薬物療法に加えて排たんリハビリ、医療機器を利用した排たん法(IPV・カフアシスト)などを実施します。
・睡眠障がいのある方です。
・誤嚥性肺炎のある方です。
・肺がんなどの呼吸器疾患の精密検査を勧められている方です。
担当医(常勤医)
名前 | 役職 | 卒業年次 | 専門医・指導医など |
小林 俊夫 | 名誉センター長 | 昭和39年 | 日本内科学会認定内科医 |