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国際誌「Clinical Parkinsonism & Related  Disorders」に論文が掲載されました

この度、鹿教湯病院と信州大学医学部保健学科との共同研究論文「Difference between patient- and therapist-rated working alliance and their relationships with physical rehabilitation outcomes in individuals with Parkinson’s disease」が国際誌「Clinical Parkinsonism & Related  Disorders」(2025年5月13日付)に掲載されました。

 本研究ではリハビリテーションを受けるパーキンソン病の方とそれを支援する理学療法士のワーキングアライアンス(治療課題が適切か、治療のゴールは明確か、ならびに双方の感情的な結びつきがあるか、の3つの要素を包括する概念)の違いを明らかにすること、ならびに双方のワーキングアライアンスがどの程度、治療成績と相関があるかを検討しました。ワーキングアライアンスはこれまで心理療法領域でよく研究されてきましたが、身体リハビリテーション領域で検討した報告はほとんどありません。

 我々の結果はリハビリテーションを受ける患者さんの治療中のワーキングアライアンスの認識は理学療法士のそれよりもほとんどの要素で有意に高いことを示すこととなりました。また大変興味深い点は、患者さんが認識するワーキングアライアンスはリハビリテーション終了後の歩行能力の向上と相関を示し、この関係は患者さんの気分障害(うつ状態)の影響を取り除いた場合でも有意に残存することを示したことでした。

 本研究の結果は、リハビリテーションを受ける患者さんの治療中の認識がいかに重要かを示しており、患者立脚型の医療の重要性を示唆することとなりました。

 鹿教湯病院では患者さんの気持ちに寄り添えるリハビリテーションの提供を心がけています。本研究結果をもとに引き続きそのマインドを継続していきたいと思います。

論文はこちら↓からご確認いただけます。ご興味ある方は、是非ご覧ください。

論文

なお、この論文の内容の一部は2025年5月29日~5月31日に東京で開催された World Physiotherapy congress 2025で発表されましたことを併せてご報告させていただきます。

論文作成、学会での発表 お疲れ様でした。

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