ごあいさつ
2023年11月1日現在、センター薬剤部には薬剤師14名(うち非常勤1名)、薬剤師助手3名が在籍し、調剤、製剤、薬品管理、高カロリー輸液の調製、医薬品情報提供、病棟での薬剤管理指導、持参薬鑑別など幅広い業務を行っております。
病院における医薬品適正使用・安全管理を担うと共に、薬のスペシャリストとして、薬学的視点から専門知識・技術を活かし様々なチーム医療に参画しています。
薬剤師一人一人が自己研鑽を積み、各種認定・専門・指導薬剤師資格取得を目指し、常に向上心を持ち患者さんや他部署から信頼されるよう努めて参ります。今後ともよろしくお願いいたします。
薬剤部の特徴
薬剤部では薬の専門家として、入院時の持参薬確認、処方提案、薬学的管理、薬の説明等を行っています。リハビリテーション病院なので、高齢・基礎疾患を持つ患者さんが多く、扱う薬剤は多岐にわたりますが、退院後の生活も見据えた切れ目のない薬学的管理を実施しています。 医師をはじめ様々な他職種スタッフとのコミュニケーションが取りやすく、上司との風通しも良いアットホームな部署です。各種チーム医療にも参画し、安心・安全な薬物療法を実践しています
・業務内容
【調剤室】
外来、入院患者さんに医師が電子カルテへ処方オーダーした処方箋に基づき、調剤を行っています。個々の患者さんに適した医薬品の選択、用法・用量、他の診療科との薬の併用、重複などに問題がないか、確認をしています。
【調剤室(注射)】
一人一人の注射薬は注射処方箋から、投薬量・投与方法・投与時間、投与ルート、重複投与、配合変化・安定性などを事前に確認し、注射薬が適正に使用されるよう努めています。また、病棟での薬剤取り違え防止など安全性向上の観点から患者さんの氏名・薬剤名が記載されたラベルを貼付し、注射薬を1回毎に1日分セットしています。
【医薬品情報管理室】
医薬品情報管理室では、医薬品をより有効かつ安全に使用して頂くために、適正な使用方法や副作用など、医薬品に関する情報を収集・管理しています。それらを利用して、患者さんや医療スタッフからの問い合わせに対応したり、収集した情報を評価・加工して患者さんや医療スタッフにわかりやすく情報提供しています。
【製剤室】
製剤室では、市販されていないお薬の調製や高カロリー輸液の注射薬の混合を行っています。無菌的な操作が必要な製剤の調製、注射薬の混合ではクリーンベンチといわれる特殊な環境のもとで行われています。注射薬の混合業務を製剤室で行うことは、輸液からの感染リスクの軽減が期待出来ます。
【病棟業務】
入院患者さんの情報を把握し、持参薬の鑑別や初回面談による患者情報の取得(服用状況、管理方法、副作用歴、アレルギー歴等)を行い、情報を多職種で共有します。
入院時には医師に処方提案を行い、入院後に新たに開始される薬、あるいは変更があった薬についても継続的に評価し、薬の適正使用に務めています。ベッドサイドでの患者さんとの面談はもちろん、退院時にご家族も含めて薬剤指導を行うことで、退院後の生活も見据えた薬物療法に寄与しています。
・多職種のチーム医療
【ICT (Infection Control Team)】
感染対策チームは病院を利用する患者・家族・訪問者はもちろん、現場で働くすべての人を感染源から守るべく日々活動しています。チームは医師・薬剤師・臨床検査技師・看護師で構成されています。
毎週木曜日には病棟やリハ室、外来診察等を訪問し感染を広げるリスクがないかチェックし、部署担当者に指導を行っています。また、信州大学附属病院や相澤病院とも連携し、定期的な会議での情報交換や、お互いの病院を訪問ラウンドすることで、地域全体で感染を広げないよう取組を行っています。
【NST,PUT委員会】
栄養サポートチーム及び褥瘡対策チームは2021年度に合併しNST(Nutrition Support Team)PUT(Pressure Ulcer Care Team)委員会となりました。低栄養患者や褥瘡患者を中心に回診し、ケアに取り組んでいます。褥瘡が発生した経緯から、薬物療法の提案、その後のフォローアップまで、チームで介入していきます。
【糖尿病サポートチーム】
糖尿病サポートチームは、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、理学療法士、義肢装具士等で構成されたチームです。糖尿病の治療および合併症予防を目的として、日本糖尿病療養指導士の資格を持つ薬剤師が、チームの一員として、患者さんへの治療介入はもちろんのこと、勉強会の開催や糖尿病予防イベントなどを実施しています。
【ロコモ・骨粗鬆症専門外来】
外来で骨粗鬆症の予防薬が処方された患者さんに対して、くすりの使い方を治療手帳や治療ノート等を用いて分かりやすく説明しています。必要に応じて血中カルシウム濃度測定の依頼や、くすりの継続についての評価を行っています
【RST(Respiratory Support Team)】
呼吸器分野でのチーム医療を推進させる為に2013年にRST が発足されました。地域住民を対象とした多職種による呼吸教室の開催や慢性閉塞性肺疾患(COPD)教育入院プログラムの作成に薬剤師も関与し、現在は他病院とのCOPD 連携パスの運用も行っています。誤嚥性肺炎の治療も支援しています。
【認知症委員会】
認知症委員会は、医師、薬剤師、看護師、社会福祉士、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、歯科医師等の多職種で構成されています。病棟毎ごとに定期的に様子を把握し、回診等、認知症の方の支援を行っています。また、院内研修会の開催や院内情報誌の発行を通じて、認知症ケアの質向上を図っています。